a.運動能力・敏捷性の低下
これにより、反射神経が鈍くなる、機敏でなくなる、突然の危険から逃げられない、筋力・心肺機能の低下が見られる。これらは、作業安全に影響を及ぼす因子である。
b.疲労しやすい
腕、足、腰の疲れが早く、寝不足不眠症と重なる。
C.生活パターン特性
おおむね、二日酔いを戒め、栄養、休養、睡眠に心がけるようにする。
d.メンタル特性
自己過信し易く、思いこみに走り、グチが多くなり、何事も不甲斐なく感じる気質がある。
これにより健やかに働くためには、心身のトレーニングや器具使用により年齢相応の平均値に近付けることが必要であろう。高年齢者の作業遂行に当たっては、機械化の推進、誰でもがこなせるような作業にすること、特殊な作業形態が必要となるであろうといわれている。
ここで、年を取るということについて整理してみたい。
加齢により成熟期以後個体の機能は以下に示すように徐々に失われて行く。
a.加齢によるこの現1象は人により遅速の差はあるが、不可避のものである。
b.加齢は人体諸機能の低下である。
c.加齢は適応力・復元力の低下である。
d.加齢はホメオスターシス(体外・体一内変動を修正回復する能力)の制限がみられる。
加齢による病気は、
a.一人で多くの病気を持つ、このことは治療に細心の注意を要する。
b.疾患の病体や症状が若年者と異なる。
c.症状が非定型的であり、正確な診断が困難なことがある。
d.水・電解質等の代謝異常を起こし易く、また、意識障害を起こし易い。
e.薬剤に対する反応が若年者とは異なる。肝機能・腎機能の低下があるため投薬時に注意を要する。
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